大阪港の天保山の岸壁から、対岸の此花区桜島までは400メートル。大阪市が明治38年に始めた渡しがいまも市営・無料で残り、令和7年度は1日平均882人が乗っています。
大阪市「運航時刻表(各渡船場詰所側発)」平成21年4月1日改正分、2026年8月20日掲載のPDF・Excel版(2026年10月23日確認、終了日の定めなし) 大阪市 運航時刻表(各渡船場詰所側発) · 2026-10-23
明治38年、大阪港を盛り上げる策の一つとして大阪市が開いたのが天保山の渡しです。はじめは天保山、桜島、築港大桟橋の三点を三角形に回り、大正11年に天保山桟橋ができてからは天保山〜桜島間を夜通し運航した時期もあったと市は記録しています。昭和元年からいまの航路になりました。
昭和初期には桜島周辺に工場が集まり、通勤客を運ぶ渡しになりました。昭和12年12月1日の午後9時ごろには突風で渡船が転覆し、軍需工場帰りの53人が犠牲になっています。昭和15年から建設局(当時の土木部)の所管です。
昭和42年に1日平均1,700人だった利用は、令和7年度で882人。それでも平日は朝06:15から夜20:30まで、築港側から37本の船が出ます。市内に8か所ある渡船場はどこも無料で、天保山もその一つです。
大阪市の渡船に運賃はありません。大正9年の旧道路法施行で無料になって以来の扱いで、天保山も人と自転車をお金を払わずに運びます。
| 歩いて乗る人 | 無料 |
| 自転車・車いす・ベビーカー | 無料 |
大阪市の渡船運送約款(令和7年度改正)第6条「運賃及び料金は、無料とします」(2026年10月23日確認) 大阪市 渡船 運送約款(PDF) · 2026-10-23
港区築港の乗り場を東、此花区桜島の乗り場を西に置いた地図です。大阪市によると岸壁の間は400メートル。市内の渡船は対岸に1分から5分ほどで着き、乗る人がそろえばすぐ出るのが基本です。
ちっこうがわ。時刻表の時刻はこちら側の詰所から船が出る時刻です。Osaka Metro中央線の大阪港駅から北へ歩いて約10分。詰所の電話は06-6571-5919です。
さくらじまがわ。JRゆめ咲線の桜島駅から南西へ歩いて約10分です。こちら側には決まった発船時刻がなく、築港側から着いた船が乗る人を乗せてすぐ折り返します。
表の時刻は天保山(築港側)の詰所から出る時刻です。桜島側で待つときは、築港側の時刻に数分足した頃に船が来ると考えてください。
自転車は手回り品としてそのまま乗れます。運送約款で一般原動機付自転車が除かれているため、原付バイクは別の道を回ることになります。
市の令和8年度の計画では、14隻のうちバリアフリー対応は4隻。車いすの乗り降りには浮き台船に渡り板を仮設するとしているので、乗り場で係員に伝えてください。
天保山渡船場が休航するのは1月1日だけです。土日祝の朝は06:30が始発になります。
大阪市建設局は渡船の運航情報をX(旧ツイッター)で発信しています。荒天の日は出かける前に確認してください。
天保山という名は、天保2年から2年がかりで行われた安治川の浚渫「御救大浚」で出た土を盛った山に由来します。船の目印になったことから「目標(めじるし)山」と名づけられ、やがて天保山と呼ばれるようになったと市のページは説明しています。
公営の船としては、鹿児島市船舶局の鹿児島〜桜島フェリーもあります。名前は同じ「桜島」でも、あちらは錦江湾を約15分で渡る有料のカーフェリーで、天保山の渡しとは規模がまったく違います。福岡市の姪浜〜小呂島の市営渡船も「渡船」と呼ばれますが、玄界灘を65分かけて渡る有料の離島航路です。
0円です。大阪市の渡船運送約款の第6条で、運賃と料金は無料と定められています。
できます。本人が使う自転車は手回り品の扱いです。原付バイク(一般原動機付自転車)は対象外です。
桜島側には時刻表がありません。築港側を出た船が着き、乗る人を乗せるとすぐに折り返します。築港側の時刻に数分足した頃が目安です。
築港側の発船は平日も土日祝も20:30が最後です。始発は平日06:15、土日祝06:30です。
市の時刻表に休航日として書かれているのは1月1日だけです。ほかの日は平日用か土曜・日曜・祝休日用の時刻で動きます。
築港側はOsaka Metro中央線の大阪港駅から北へ約10分、桜島側はJRゆめ咲線の桜島駅から南西へ約10分です。
別のものです。天保山渡船は大阪市建設局が動かす市営の渡しで、築港側と桜島側の2つの岸壁を往復するだけです。